「朝起きるのが辛い」「なんとなく体がだるい」「イライラが収まらない」「集中力が続かない」などの原因不明の症状はありませんか?それ人類の進化と現代のミスマッチから生じる「文明病」かもしれません。文明病は様々な病気の原因ともいわれています。人によっては不妊症の原因になっている人もいるかもしれません。
この記事では鈴木祐著の「最高の体調」という本をもとに文明病について解説するとともに、不妊との関連や妊活を行っている人向けの対策を私なりに追加して解説したいと思います。
ちなみに本書は中田敦彦さんのYouTubeチャンネルなどでも紹介されており、非常に注目されています。
またメンタリストのDaiGoさんは著者の鈴木祐さんを「日本で一番尊敬する人」とまで言っており大絶賛しています。
まず初めに本書の著者である鈴木祐さんは「日本一の文献オタク」を自称しており、10万本以上の科学論文の読破、さらには600人を超える海外の学者や専門医へのインタビューを行ってきたそうです。
そのため本書は様々な科学的な報告をもとに構成されていますので、信頼しやすいと思います。
もちろん論文になっているものがすべて正しいという訳ではありませんが、単なる思想に基づいて書かれている訳ではありません。
本書は特に「進化医学」というアプローチを使ってこの謎の体調不良である「文明病」を解決します。
進化医学とは進化論をベースにしながら人間の病気の正体を考えていく学問で、ダーウィンが生み出した進化論と最新医学のデータを組み合わせたものです。
まだピンとこないなー
今では様々な不調に対して別々の解決策で対応しますよね。
例えば
・風邪をひいたら風邪薬をのむ
・関節が腫れたら軟膏をぬる
・頭が痛ければ鎮痛剤をのむ
などです。
まぁそうよね。
これも1つの解決法ではありますが、それぞれの問題があたかも別々の現象であるかのように見えてしまうため、どうしてもその場しのぎの解決法になりがちです。
しかし、本来は病状の根本原因を突き止め、それを取り除かない限り対処療法のような形で終わってしまいます。
その根本原因となるのが「文明病」なのです。
1.文明病とは
人の体の進化が現代社会の発展に追い付いていないことが原因でおこる病気や体調不良のことです。
代表的なもので言えば肥満・不眠・鬱・不安が文明病といわれていますが、さらに現代特有のがんや糖尿病といった病気や慢性的な疲労感・倦怠感・無気力も文明病といわれています。
なんで文明病になるの?
人類の歴史とは狩猟採集の時代がほとんどと言われており誕生から約250万年の間続いたと言われています。
その後、約1万年前になってようやく農耕が行われるようになり、科学技術の飛躍的な進歩が起こった産業革命がおこったのがたったの250年前です。
すなわち人類の歴史の99%が狩猟採集の時代であると言えます。しかしこの200年のテクノロジーの進化によって社会は劇的に進化しています。
その結果、例えば人口の激増・森林の減少・スマートフォンやPCに夢中・ファストフード店が立ち並び、常に仕事や人間関係のストレスにさらされるという社会に変化しました。
ここで重要なのは「科学技術のスピード」に比べて「生物の進化のスピード」は極めて遅いという事です。
社会は劇的に変化したけども、私たち人間の体や脳は数百万年前の狩猟採集の時代からそれほど変化していないという事になります。
どういうこと?
例えは典型的なものが肥満です。狩猟採集時代は常に飢餓と隣合わせでした。
そのため少ない食材の中から高カロリーな食事を好むように脳を作り替えてきたのです。
しかし現在はそれが仇となり高カロリーな食材が安価に手に入ることから肥満はどんどん増え続けています。
すなわち人類に備わった生存システムが現在の豊かな環境ではうまく働かず古代ではありえなかった肥満という現象が現れたのです。
このような人類の進化と現代のミスマッチからくる病気や体の不調こそが『文明病』と言われています。
私は一部の不妊についても文明病が関わっていると思います。
それは、まず不妊の1割以上が「原因不明」と言われているからです。
他にも例えばPCOSの原因の1つは肥満です。原因は肥満だけではなく現代に特有のストレス、睡眠不足、運動不足、飲酒、喫煙など様々な要因が考えられています。
もう一つ例に挙げれば子宮内膜症はどうでしょうか。原因のひとつとして環境ホルモンの影響も知られています。
このように、全てとは言いはせんが人類の進化と現代社会とのミスマッチから不妊症が生まれていると思いませんか。
しかし文明病はあなたのせいではありません。現代の環境に体がついていかないのは、当たり前のことなのです。
まずは自分が文明病であることを理解し、このミスマッチを減らしていくことが大切です。
それでは現代の何が原因で文明病に陥ってしまうのでしょうか?
文明病の主な原因と言われているのが『炎症』と『不安』の2つです。
この2つの原因となるのが、現代社会の・・・
〇多すぎる・・・ストレス、カロリー、アルコール、塩分、人口、衛生設備、人生の価値観
〇少なすぎる・・・睡眠、運動、食物繊維、自然との触れ合い、有益なバクテリアとの接触、深い人間関係
〇新しすぎる・・・加工食品、トランス脂肪酸、ジュース、公害、デジタルデバイス、インターネット、慢性ストレス、抗生物質、孤独、仕事のプレッシャー
と言われています。
それではそれぞれの原因と対策について見ていきましょう。
2.『炎症』の原因と対策
まず炎症とは何なのでしょうか。
炎症とは、ヒトが何らかのダメージを受けた時に起こる細胞レベルでの火事といわれています。
わかりやすいのはすり傷など体の表面に起こるものですよね。
炎症のイメージってそれよね!
しかしそれだけではなく、関節痛や風邪など体の内部で起こるものも炎症です。
この炎症が体の中で増えることで鬱や肥満、倦怠感などの文明病を引き起こします。
他にも具体的に例をあげると、内臓脂肪も炎症の原因と言われています。
内臓脂肪という異物を排除しようと、常に細胞レベルで火事が起こっているのです。これでは体は休まらないですよね。
また不妊で言うと、最近よく聞く「慢性子宮内膜炎」も立派な炎症ですよね。
他にも子宮内膜症でも炎症が起こりますよね。
不妊とも密接に関わっていると思いませんか。
現代は狩猟採集時代とは環境が違い過ぎて、炎症が起きやすくなっていると言われています。
逆に言えば狩猟採集時代に近づけることで、炎症を防ぐことに繋がるという事です。
それではどのように狩猟採集時代に近づけて、炎症を防ぐことができるのでしょうか。
①自然に触れる
現代社会は狩猟採集時代に比べて自然との接触が著しく低下しています。
そのため、海や川、山で遊ぶというのももちろん、緑豊かな公園を散歩する(2日に1度は公園の木々の中で最低10分いるだけでも十分な効果があります。
また積極的に日光を浴びましょう(6~20分)。セロトニンの分泌が促され精神を安定させ、生体リズム・神経内分泌・良質な睡眠・体温調節などをよくします。
それが慣れてくれば、年に3~4回キャンプや山登りなどアウトドアを行いましょう。これは可能な限り実施を増やすことが効果的です。
それが難しい場合は・・・
観葉植物やデジタルな自然(写真や動画や川や鳥の音声)でも効果があると科学的に証明されています。
観葉植物は常に目に入る場所に置くのが大切です。また多ければ多いほど効果的です。
②運動する
現代人はとにかく運動不足です。狩猟採集時代は常に体を動かしていたでしょう。
週に2~3回のペースで12分以上の早歩きを最低でも行いましょう。
可能なら週に合計150分以上のウォーキングを定期的に行いましょう。
もちろんウォーキングでなくても自分の好きな運動や続けやすい運動で問題ないです。
以前記事にも書きましたが、妊活においても運動は非常に重要です。
運動は以下で解説する良質な睡眠にもつながります。
③よく寝る
睡眠の質と量を確保することが大切です。
個人差はありますが、最低でも6時間、できれば7~8時間の睡眠が必要です。
また15~20分程度の昼寝も効果的であることもこれまでの研究で分かっています。
さらに良質な睡眠を得るために日中にしっかり日光を浴びておくことが大切です。
日中に日光をおびることで、メラトニンが放出されます。妊娠に大切なホルモンであるメラトニンは朝日を浴びてから15~16時間後、真っ暗になったら放出されます。
また不妊患者の体外受精において「睡眠の質が悪い人」は「睡眠の質が良い人」と比べ受精率やその後の成長が悪いことも報告されていますので、妊活的にも良質な睡眠を得ることは重要と言えるでしょう。
④良好な人間関係を持つ
現代はでは人間関係が昔に比べ薄くなっていると言えるでしょう。
しかし、良好な人間関係を築くことはダイエットや禁煙よりも炎症を取り除く上で健康効果が高いとわかっています。
逆に孤独は体に悪く、体調不良や脳機能の低下を導きます。
そもそも狩猟採集時代は集団で狩りをして、集団で子育てをしてきました。
その名残で良好な人間関係を持つことで、体の調子もよくなると言われています。
⑤デジタル断食をする
特にスマートフォンは気づかないうちにストレスを溜めてしまっていると言われています。
そのため特に有効なのはスマートフォンを触る時間を少なくすることです。
バーバード大大学に研究では・・・
・スマートフォンの使用時間が長い人ほど不安を感じやすい
・自宅でスマートフォンを使い続けている人ほど、仕事のストレスを回復しにくい
ということが明らかになっています。
それでは、なぜスマートフォンは良くないのでしょうか?
それは脳にとって刺激が強すぎるからです。
SNSなどは情報量が多すぎることや、情報のランダム性などによって刺激が強く、脳が簡単に興奮する状態です。
すなわち脳の興奮状態は脳が休まらない状態です。またこの興奮状態は良質な睡眠にも悪い影響を与えます。
もちろん一切触らないのは難しいので、触ってもよい時間を決めるなど工夫が必要です。
★スマートフォンを断食する方法
・指紋認証やFace IDなど簡単にスマホを開くことのできる機能をOFFにする
・SNSのプッシュ通知をOFFにして、時間を決めてSNSを使用する
・アプリを削除して、毎回ブラウザからログインする(使用後は毎回ログアウト)
・スマホアプリ「Flipd」(iOS/Android)を使用し、使用を制限する
・ガラケーに変える
・禁欲ボックスを使用して物理的に距離を取る
⑥ストレスを減らす
過度なストレスや慢性的なストレスは炎症によって徐々に体をむしばんでいきます。
実査に年間400万人もの人が激しいストレスを原因とする心臓麻痺でなくなっています。
自分なりのストレス解消法を持つことが大切で、特に今まで記載してきた良質な睡眠・適度な運動・良い人間関係を持つ・スマートフォンを見過ぎないことが大切と言えます。
以前記事にも書きましたが、過剰なストレスを感じると体は、子孫を残すことよりもストレスから自分自身を守ることを最優先するようになりますので、妊活的にも非常に重要です。
⑦腸内環境を整える
これが本書を読んで、わたしが最もあなた方に伝えたいことです。
腸内環境を整えることで、きちんと栄養を吸収できる、また有害な物質を倒すことができます。
現代社会では、汚れた空気や腸に悪い食事によって腸内環境を悪くする状況に陥っています。
腸は第2の脳と言われるぐらい大切な器官です。腸内細菌をしっかりもてなし、仲良くしましょう。
腸内環境を整えるために以下の6個の点に気を付ける事で、人によっては大きく文明病を軽減できるでしょう。
・空気をきれいにする
現代社会は公害の影響で空気が汚れており、それが腸内環境を悪くする要因の1つと言われています。また部屋に閉じこもって空気が部屋に籠るのもよくありません。それには部屋の換気や空気清浄機が有効的です。特にHEPAフィルターを使ったものがおすすめです。加湿機能がついたものがなおよいでしょう。
・発酵食品をとる
腸内に乳酸菌などの善玉菌を常駐させることが、腸内環境を整えるのに非常に大切です。
その為、乳酸菌が含まれる発酵食品を積極的に食事に取り入れましょう。
代表的なのが、納豆・キムチ・味噌・チーズ・ヨーグルトなどなどになります。
また様々な腸内にも様々な菌が存在することが必要ですので、1つの物に固執するのではなく、いろんな種類の食材をとり、さらに例えばヨーグルトでも乳酸菌の種類の違うヨーグルトを定期的に取り入れるのも必要と思われます。
・食物繊維をとる
食物繊維は腸内細菌のエサとなりなるますので、しっかりエサを与えることが大切です。
特に水溶性の食物繊維の豊富なゴボウ・海藻・寒天・キノコ・オクラ・リンゴなどを積極的に摂取しましょう。
ちなみに中田敦彦さんのYouTubeではリンゴを凄く押していますが、果糖は妊活的にあまりよくありませんので、摂り過ぎには注意しましょう!
野菜などの食物から取れるのがベストですが、それでは不足することも多いので、サプリメントを摂取し補うことも大切です。
イヌリンやレジスタントスターチ好きなものから1日15gからスタートし、少しずつ追加し30gまで増やしましょう。まずはブルーベリーやココアで増やしていくことがおすすめされています。
★おすすめの水溶性食物繊維サプリメント
もし、どの食物繊維のサプリメントを飲むのか迷ったらここに紹介するものを1ヶ月~3ヶ月試してみてください。
個人差がありますので、自分に合わないと思ったら他の物に切り替えましょう。
・難消化性デキストリン
・イヌリン
・飲みやすい錠剤タイプ(難消化性デキストリン)
・抗生物質をなるべく使わない
抗生物質は腸内の善玉菌までもを1/3程殺してしまいます。そしてその善玉菌がまたもとの状態に戻るまで長時間を要します。
そのため、処方された場合は本当に必要かどうか確認の上、無闇に使わないことをおすすめします。
・抗菌グッズ、殺菌グッズをなるべく使わない
上述したように様々な菌が腸内に常駐していることが大切です。また様々な菌に触れていることが免疫力を向上させます。
キッチンエリア以外で、抗菌スプレーなど良い菌まで殺してしまうような商品はなるべく使わないようにしましょう。例えは「トリクロサン」「トリクロカルバン」が入っているものは注意が必要です。体の汚れを落とすだけなら石鹸で十分です。
※注意・・・現在のコロナ禍ではしっかり抗菌・除菌・殺菌することは感染対策として重要です!
コロナが落ち着いたら過度な除菌・抗菌は控えるようにしましょう。
・プロバイオティクスを利用する
腸内環境を整えるためや、抗生物質を飲んで腸内の善玉菌まで殺してしまった場合はプロバイオティクスを使用しましょう。
プロバイオティクスってなんか難しいそう。
プロバイオティクスというと難しく聞こえますが、簡単に言うと「ビオフェルミン」です。
人体に良い影響を与える微生物(善玉菌)やそれら含む食品・サプロメントのことです。
本書でおすすめされているプロバイオティクスとしては「ビオスリーHi錠」「Probiotic3」「カルチュレル 30ベジカプセル」「NOW サッカロミセス ブラウディ」です。
ポイントとしては腸まで届くという事です。
★本書で紹介されているプロバイオティクス
もし、どのプロバイオティクスを飲んでいいのか迷ったら著者が本書のなかで進めているものを選んでみてはいかがでしょうか。個人差がありますので1ヶ月~3ヶ月試してみて、自分に合わなければ他の物を試してみましょう。
・ビオスリーHi錠
・Probiotic3
・カルチュレル 30ベジカプセル
最近では妊活でも子宮内フローラや慢性子宮内膜症が注目されています。2つとも子宮内の細菌に関わるものです。
慢性子宮内膜炎は細菌感染により不妊患者の約30%が罹患していると言われており、不妊や不育の原因になると言われています。
また子宮内フローラとは子宮内の細菌の種類と量を調べます。子宮内フローラが乱れると妊娠率が低下すると言われています。
ラクトバチルスという善玉菌の乳酸菌が優位な状態にすることで妊娠率をあげることができると報告されています。
どちらであっても異常と判断された場合は、抗生剤や抗菌タンパク質ラクトフェリンの摂取と併せて、プロバイオティクスの摂取を勧めることが一般的です。
すなわち、「腸内環境を整える」=「子宮内フローラを整える」に繋がるという事です。
普段から腸内環境を整え子宮内フローラが整っていれば、破格な値段の検査など受ける必要などありません。
(検査を受けてもできることは結局のところ抗生剤やサプリメントの処方程度です。抗生剤の投与は前述したようにおすすめしません。)
おすすめなのはプロバイオティクスとともにラクトフェリンのサプリメントも普段から飲むことです。
ラクトフェリンとは抗菌タンパク質の一種で抗菌作用、抗ウイルス作用、免疫調節作用がある一方で、乳酸菌に対して増殖を促す作用を持ちます。
ラクトフェリンも多くの種類があり悩みますが、これも腸溶性のものを選ぶとよいでしょう。
★おすすめのラクトフェリンのサプリメント
・日本の子宮内フローラやPGTの解析を行っている会社が開発している妊活している方々に安心のサプリ!
・安心安定のDHCのサプリメント!管理人も愛用しています。
3.『不安』の原因と対策
狩猟採集時代の人間と現代の人間が感じる不安には大きな違いがあります。
狩猟採集時代の不安というのは、「はっきりとした不安」でした。
すなわち、今日の分の食糧が確保できるかどうか、動物に襲われないかどうかのようなものです。
一方で現代人の不安は、「ぼんやりとした不安」
例えば、今の仕事で食べていけるのか、将来家族を養っていけるのか・就職活動で失敗したらどうしようなど、将来に対するぼんやりとした不安です。
ちなみに、現代に生きるアフリカなどの狩猟採集民族も未来という概念があまりないと言われています。
すなわち、食べる・寝る・踊る・産む・育てるというシンプルな生き方をしています。
現代社会に生きる私たちは未来について考えることができる(というか考えてしまう)ことで、未来に対するぼんやりとした不安を抱えてしまいます。
その結果、記憶力が下がる、理性的な判断力が下がる、死期が早まる、不安が不安を呼ぶなど悪影響が出てしまいます。
そもそも不安というのは、獲物に襲われそうになる時に発動するものが原点な訳ですから、その時に闘うのか・逃げるのか、どちらにせよ普段より大きな力を発揮する必要が生じます。
すなわち
〇不安を感じる→交感神経優位→戦闘モード
交感神経?難しくなってきた・・・。
簡単に言うと、不安の存在理由は危険を知らせる「アラーム」のようなものなのです。
目の前の草むらがザワザワ動くと「ライオンがいるのではないか」、この草を食べると「体を壊すのではないか」のような生存の危機を察知し、さまざまな対策を取れるようにするアラームを鳴らすのです。
これは人類にとって最も重要な機能の1つで、不安がなければ様々な危機を乗り越えられずに人間は既に絶滅しているでしょう。
はっきりとした不安は、問題が解決すればアラームが鳴りやみ、長い時間続きません。
しかし、現在のぼんやりとした不安は解決することなくずっとアラームは鳴りっぱなしになるのです。
つまり、現代に生きる私たちは、常にぼんやりとした不安を抱えており、アラームが鳴りやまず常になんとなく体が戦闘モードになってしまい、体が休まらず、さまざまな不調の原因となります。
このぼんやりとした不安も人類の進化と現代の環境のミスマッチから起こるものなのです。
ではこの不安を由来とする文明病をどのように解決できるのでしょうか。
①価値観をはっきりさせる
自分の人生において重要なものをはっきりさせておく事で、将来に対する不安が減るというものです。
狩猟採集時代にというのは生きる・産む・育てるという価値観がはっきりしていましたが、現代ではお金持ちになる・名誉を手に入れる・有名企業に勤める・幸せな家庭を築く・好きなことで生きていくなど、人生の価値観が多様化しており、自分は人生において何を大切に生きたいのかというのが自分でもわかりにくくなっていると言われています。
様々な価値観の中から自分の人生にとって重要な事を考える
↓
自分の人生で重要な価値観をはっきりさせる
↓
ぼんやりとした不安を解消して、健康な体を手に入れることができる
というストラレジーです!
価値観が明確な人ほど、自然と健康的な食事と運動を実践させており、人生を充実させているという研究結果もあります。
ではどうすれば価値観を明確にできるのでしょうか。
価値評定スケールとパーソナルプロジェクト分析という方法があり、それぞれ臨床の現場でも使われている科学的に正当性の価値観の評価法と言われています。
気になる方は是非、調べてみてください。
②マインドフルネスになる
マインドフルネスって最近よく耳にする方法ですよね。
確かによく聞くけどよくわからないな・・・
マインドフルネスとは「今ここ」に集中するということです。
すなわち過去にも未来にも囚われずに今のこの瞬間にのみ意識を向ける状態のことです。
多くのメリットがあると言われており、脳が疲れづらくなる・頭がよくなる・集中力記憶力が上がる・メンタルが安定する・ストレス耐性がつく・免疫力が上がる・幸福度があがる・・・・などなどです。
一番有名なものとして「瞑想」があります。座禅を組み目をつむり自分の呼吸のみに集中するというものです。
「瞑想」というと、なんか怪しいとか、難しそうなど思うかもしれませんが、マインドフルネスは瞑想だけではありません。
日々日常の中の掃除・食器洗い・洗濯物たたみ・散歩といった行動でも、今ここに集中すればマインドフルネスです。
余計な事に気を向けずに、ただひたすら目の前のことだけに没頭し取り組むことが大切です。
ということは、日常のほぼすべての行動に取り入れることができるので少しずつでも取り組んでいきましょう。
③畏敬の念を抱く
畏敬の念とは・・・崇高なものや偉大な人に恐れ敬う事を言います。
簡単に言えば言葉にできないような感動や尊敬の感情です。
この畏敬の念を抱くことは、ストレス軽減・不安軽減などの効果があり、体や脳に良いと言われています。
畏敬の念を抱かせやすいものは3つに分類されます。
・自然
山・海・川や宇宙論や数式の美しさのようなものも含まれるようです。
・アート
音楽、絵画、映画、演劇だけでなく巨大ダムや巨大スタジアムのような建造物から人類の偉業を示すものも含まれます
・人
歴史的な偉人やスポーツ選手、タレント、政治家、カリスマ性のある人なんかが含まれます。
人によって、どれに畏敬の念を示しやすいかは変わってきますので、いろんなものに触れて試してみましょう。
4.さいごに
「文明病」への対策としていろいろ紹介してきましたが、いきなり全てを実践することは難しいですし、逆に多大なストレスになるかもしれません。
少しずつでいいのでできるものから実践していき、ちょっとずつできる項目を増やしていくとよいのではないでしょうか。
不妊との関りについて疑問に思う人もいるかもしれませんが、健康な体作りは最も基本で重要なの妊活です。
これだけは間違いありません!
ここに書いたのはあくまでも概要です。
本書ではもっと細かく、科学的根拠に則り記載されていますので、興味を持った方は是非手に取ってみてはいかがでしょうか。
ちなみにもっと簡単に読める漫画バージョンもあります。
5.まとめ
・原因不明の体調不良は文明病かもしれない
・不妊原因も文明病に関わるかもしれない
・文明病は人間の体の進化と文明の進化のスピードのミスマッチから生まれる
・文明病の原因は炎症と不安
・文明病への対策は妊活にも繋がる
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